2017年12月8日の時点で、日本ジム所属のボクシング世界王者がなんと11人もいます。
- 世界ミドル級王者:村田諒太
- 世界フライ級王者:比嘉大吾
- 世界ライトフライ級王者:拳四朗
- 世界スーパーバンタム級王者:岩佐亮佑
- 世界ライトフライ級王者:田中恒成
- 世界スーパーフライ級王者:井上尚弥
- 世界ライトフライ級王者:田口良一
- 世界ミニマム級王者:京口紘人
- 世界ミニマム級王者:山中竜也
- 世界フライ級王者:木村翔
- 世界ライト級王者:ホルヘ・リナレス
以上11人が現役の世界王者です(順不同)。
世界王者というのは、世界で一番強い者のはずなのにライト級、ライトフライ級、ミニマム級では2人も世界王者いるのはなぜ?って感じですよね。
それぞれの階級にはWBA、WBC、IBF、WBOという団体があり、各団体にそれぞれチャンピオンがいます。
しかも正規王者の他に、暫定王者やスーパー王者がいるなどしてもう何がなにやら、結局誰が一番強いの?ってことになっているのが現状のボクシング界です。
なぜこんな状況になっているのかというと、各団体がお金儲けに走っているためであり、そうした状況のおかげで世界王者の価値が昔よりも下がっています。
今では、世界王者になるということよりも、誰と戦ったのかということの方が重要といえます。
では、世界王者が乱立する中誰が本当に強いのか?
以下に今後要注目選手をあげてみました。

1.世界スーパーフライ級王者 井上尚弥
やはりなんといっても、今一番の注目選手は井上尚弥でしょう。
歴代日本人世界王者の中で一番強いんじゃないか?と思えるほどの強さを誇ります。
現スーパーフライ級で唯一井上に対抗できる選手が、来年の2月に対戦が噂されているアンカハスではないでしょうか。
井上の今後の展望としては、このアンカハスを倒してスーパーフライ級最強を証明してからバンタム級に上がりたいところでしょう。
井上尚弥の何がすごいのか?
まず、あまり目立たないですがディフェンス能力はずば抜けていて、相手のパンチはほとんど当たりません。
リゴンドーや、ロマチェンコ、メイウェザーのような華麗に捌くという感じではありませんが、まともに打たれているところをほとんど見たことがありません。
井上は自分の距離を完全に把握していて、パンチをダッキングやスウェーでかわすというよりも、距離ではずすというディフェンスをしています。
そして、何度も拳を負傷していることから分かる通り、パンチ力がずば抜けています。
ただし、スパッと相手の意識を絶つようなパンチではなく、ズドンと重いパンチだと思います。
パンチの切れも重さも両方備えていたマニー・パッキャオは、階級をどんどん上げていってもそのパンチ力は通用しました。
井上のパンチは私が見る限り切れるパンチというよりも、重いパンチに見えますので、果たしてそのパンチ力がこれから上の階級で通じるのかどうなのか?
非常に興味深いです。
井上尚弥については、
井上尚弥が強すぎたのか、それともジェイミー・マクドネルが弱かったのか?
井上尚弥の強さの秘密は? 圧倒的な戦績をボクシング経験者が分析
こちらの記事も参考にしてみてください。
井上尚弥の弱点は?
唯一気になることといえば試合では攻めがやや単調に見えます。
「試合では」とあえて付けましたが、スパーリングを見ていると技がとても多彩です。
試合では慎重になっているからなのか、それとも減量苦でスパーリングほどの力を出せていないのかは不明ですが、減量苦から解放された真の井上尚弥の力を垣間見たいと願います。
試合でも攻めのバリエーションを増やして本物の和製パッキャオになってほしいですね。
今現時点では世界に誇れる最強の日本人ボクサーといえます。
2.世界ライト級王者 ホルヘ・リナレス
帝拳ジムに所属する外国人ボクサーです。
リナレスは当初フェザー級で世界王者になりましたが、そのスピードとテクニックは、将来パッキャオを倒す選手はこのリナレスかもしれないと、心の底から思ったほどの衝撃を受けた記憶があります。
コンビネーションがとても早く、動きが華麗で、リナレスのボクシングには見るものを魅了させる華があります。
しかし、唯一ともいえる欠点は「打たれ弱い」ことです。
あきらかに実力で劣っていた選手達に、3回も負けて不遇の時代を過ごしたこともありました。
しかし、その後は3階級制覇を成し遂げて今はライト級王者に君臨しています。
ライト級に上げてからはまさに敵なしの状態で、減量苦から開放され経験も積まれた今は油が乗り切った最高の状態といえます。
リナレスは、以前から「マイキー・ガルシアと戦いたい」と言っています。
マイキー・ガルシアは私が今一番好きな選手で、究極のクラシカルボクサーともいえる基本に忠実なボクサーです。
つい先日、リナレス陣営はマイキー陣営にかなりの好条件で試合のオファーを出したようですが、マイキー陣営側に完全拒否されたようです。
私の予想では、マイキーはリナレスを相当の強敵とふんでいて、戦っても勝てる保証がないので半分逃げたのではないかとみています。
いかにマイキーといえど、今のリナレスのスピードとテクニックには相当てこずるはずです。
しかし近い将来、是非ともこの両者の試合は実現してほしいですね。
他の世界王者は、世界フライ級王者の比嘉大吾、世界ライトフライ級王者の田中恒成あたりが注目でしょうか。
比嘉選手は全勝全KOのパーフェクトレコードを持っている王者ですので、今後階級を上げて「比嘉VS井上」なんていう夢のカードも実現するかもしれません。
田中恒成選手は、年内に予定されていたVS田口戦が田中の怪我により中止となってしまいましたので、来年実現に期待したいです。
あとは、先日ミドル級世界王者になった村田選手ですね。
ミドル級は世界の強豪がゴロゴロいますので、果たして村田選手は真の強豪と渡り合うことができるのか?
要注目です。
と、こんなところでしょうか。
今の時代、世界王者になるだけでは注目されませんので、いかに強豪を倒すかということですね。
他の選手についてはまた記載したいと思います。
では、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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